国家とアイデンティティを問う
2009-12-4
岩波書店
C.ダグラス・ラミス,姜 尚中,萱野 稔人
グローバル化のもと,国籍,戸籍,言語といった国家のメンバーシップをめぐる境界がアイデンティティをめぐってどのような政治力学を形成するのか.国民国家が様々にもたらす排除と包摂に応答しながら,現代日本に生きる二人の「外国人」政治学者と気鋭の哲学者が,それぞれの視座からナショナリズムに切り込む.
C・ダグラス・ラミス
1936年,サンフランシスコ生まれ.元津田塾大学教授.政治学.1960年に海兵隊員として沖縄に駐留.除隊後に日本での活動を始める.現在は沖縄を拠点とし執筆活動を行う.著書に『ラディカル・デモクラシー』(岩波書店),『ガンジーの危険な平和憲法案』(集英社新書),『憲法と戦争』(晶文社),『経済成長が無ければ私たちは豊かになれないのだろうか』『憲法は政府に対する命令である』(以上,平凡社),他多数.
姜尚中(カンサンジュン)
1950年,熊本県生まれ.東京大学大学院教授.政治学・政治思想史.著書に『希望と絆――いま,日本を問う』(岩波ブックレット),『オリエンタリズムの彼方へ』(岩波現代文庫),『ナショナリズム』(岩波書店),『日朝関係の克服』『姜尚中の政治学入門』『ニッポン・サバイバル』『悩む力』(以上,集英社新書),『在日』(集英社文庫),『愛国の作法』(朝日新書),他多数.
萱野稔人(かやの・としひと)
1970年生まれ.パリ第十大学大学院修了.哲学,社会思想.津田塾大学准教授.著書に『国家とはなにか』(以文社),『カネと暴力の系譜学』(河出書房新社),『権力の読みかた』(青土社)など.
二一世紀にどう向き合うか――越境する対話の試み
早川敦子
対談 二一世紀の国家とアイデンティティ
C・ダグラス・ラミス
姜尚中
(司会)萱野稔人