深夜特急〈6〉南ヨーロッパ・ロンドン
1994-5-30
新潮社
沢木 耕太郎
イタリアからスペインへ回った<私>は、ポルトガルの果ての岬・サグレスで、ようやく「旅の終わり」の汐どきを掴まえた。そしてパリで数週間を過ごしたあと、ロンドンに向かい、日本への電報を打ちに中央郵便局へ出かけたが 。
Being on the road ひとつの旅の終りは、新しい旅の始まりなのかもしれない。旅を愛する全ての人々に贈る、旅のバイブル全6巻、ここに完結!
[対談]森の少女とカジノの男(井上陽水×沢木耕太郎) 収録
沢木耕太郎
サワキ・コウタロウ
1947年東京生まれ。大学卒業後にルポライターとして活動を始め、1970年「防人のブルース」でデビュー。1979年に『テロルの決算』で大宅壮一ノンフィクション賞を、1982年には『一瞬の夏』で新田次郎文学賞を受賞する。1986年から刊行された『深夜特急』は、デリーからロンドンまでの乗り合いバスの旅を描いた紀行で、いまなお多くの人々がこの書を片手にバックパックの旅に出かけている。2006年には『凍』で講談社ノンフィクション賞を受賞。また、2011年には初の短編小説集『あなたがいる場所』を刊行し、ノンフィクション/フィクションの垣根を超えて、多くの作品を発表し続けている。
第十六章 ローマの休日
・イタリアのブリンディジ。ローマへ行くバスは無いと言われる。いい加減なバスの運転時刻
・バーリ、モルフェッタ、トラーニ、バルレッタ、フォッジアへ、ローカルなバスを乗り継ぐ。
・トラーニの女子学生、バールの店番の男の子、フォッジア行きのバスで乗り合わせた二組の親子。
・フォッジア。極真空手を習う二人の青年
・ローマ。スペイン階段。ミケランジェロのピエタ。
・「先生」の未亡人、その娘と会う。
・フェイレンツェ。イタリアでのつり銭の扱い。アカデミア美術館の大理石の中の男
・ピサへ向かうバス。老人との会話。ジェノヴァからモナコへ。地中海の美しさ
・モナコのカジノにはドレスコードのため入れず
・モナコのパスタ。ニース行きのバスの運転手。ニースからマルセイユへ。
第十七章 果ての岬
・バルセロナ、スケッチをしていると画家と間違われる
・バレンシアからマドリードへ。見知らぬ男に酒をおごってもらう。
・蚤の市でガルシア・ロルカの本を探す
・奇跡の家の日本人貧乏旅行者。若い商社員
・リスボンへ。バスで泣いていた少女イサベルにキャンディをあげ、仲良くなる
・ファティマへ神に会いに行く若者
・サン・ジョルジェ城。英字新聞に日本行きの船の広告
・通りがかりの男にファドの聞ける店に連れていってもらう。
・サグレスへ。クローズしていたペンションに好意で停めてもらう。
・エンリケ王子の作った中世の要塞
第十八章 飛光よ、飛光よ
・パリへ。工芸学校の日本人学生がキープしている部屋を借り、何週間か滞在
・ロンドンへ。バスに乗りフェリーで海をわたる。入国審査で手間取る
・中央郵便局から電報を打とうとすると、電報は郵便局ではなく電話で打つことを知らされる。
対談 森の少女とカジノの男(井上陽水との対談)