花咲く乙女たちのキンピラゴボウ
1995-6-25
河出書房新社
橋本 治
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まったく新しい「ひょうろん」の世界を拓く初めての「少女マンガ」論。この世にしっかり存在しているのに存在していないように扱われている世界を、存在してはならない言葉だと思われているのに、しっかり現実の言葉として生きている文章で明解にこの世に存在させてしまった恐ろしい本。少女マンガの天才たちがいかに現代日本文化の中心にかかわっているか。
橋本/治
1948年東京生まれ。東京大学在学中に駒場祭のポスターで話題を集めるが、イラストレーターから小説家に転身。小説・評論・戯曲・古典の現代語訳・エッセイ・芝居の演出など、ジャンルにとらわれず精力的に活動。『双調平家物語』で第62回毎日出版文化賞を受けるなど受賞歴多数。小林秀雄賞選考委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。
※目次の転載です
前編
第1章 失われた水分を求めて 倉多江美論
第2章 眠りの中へ 萩尾望都論
第3章 世界を変えた唇 大矢ちき論 付、猫十字社論
第4章 妖精王國女皇紀 山岸涼子論
後編
第5章 九十九里坂の海賊の家 江口寿史論+鴨川つばめ論
第6章 優しいポルノグラフィー 陸奥A子論
第7章 それでも地球は、廻っているのだ! 土田よしこ論
第8章 全面肯定としての笑い 吾妻ひでお論
第9章 ハッピィエンドの女王 大島弓子論
・あと描き・
解説 柳沢健(会社員)
●作品リスト(掲載順)
表紙・装画 大島弓子
※章立ての数字はローマ数字です
※本書の続編である「熱血シュークリーム(上下巻)」(北宋社・1982年)の目次も転載します。
上巻
はじめに――少年マンガの特殊性
第1章 最も孤独な長距離ランナー――ちばてつや論
第2章 Hauting No End――大友克洋論
第3章 閉されて――萩尾望都論
下巻(著者の執筆意欲喪失の為、未刊です)
第4章 ヒーローの秋――吉田秋生論
第5章 妖精王國皇子傳――続・山岸涼子論
第6章 性欲! 性欲! ――永井豪論
第7章 はじめっから失われてなかったぬとぬとを求めて――続・吾妻ひでお論
第8章 オーバー・ザ・レインボウ――続・ちばてつや論/本宮ひろ志論/車田正美論/江口寿史論
●戦後少年マンガ史略年表
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