武満徹 その音楽地図
2005/03/16
PHP研究所
小沼純一 (著)
出版社 / 著者からの内容紹介
日本人の誰もがより深く接したいと思いながら、聴く機会をもたずにいる世界的な作曲家・武満徹の音楽を、万人向けにわかりやすく解説。
尺八と琵琶を西洋のオーケストラと同じステージにのせた《ノヴェンバー・ステップス》で、音楽史に新しい1ページを開いた作曲家・武満徹(1930―1996)。だが、世界的に有名なこの曲には、わかりやすいメロディがあるわけではない。沈黙が多く不協和音ばかりが目立つ。それゆえ武満徹は、「前衛」と呼ばれる現代音楽の担い手として、人々の心に記憶されることとなる――。しかし、この作曲家はけっして「前衛」では終わらなかった。仕事の幅は思いのほか広く、映画音楽、テレビ番組、CM、ポップ・ソング、ビートルズの編曲までやっている。児童施設では、武満の音楽を聴いた子供たちが、目に涙を浮かべていたという。映画を愛し、ギターを愛し、ビートルズを愛した世界的作曲家のほんとうの姿とは? 難解といわれる現代音楽を、私たちはどのように聴けばいいのか? 本書は武満徹の音楽を、重層的かつ横断的に案内する。現代音楽最良の入門書である。
内容(「BOOK」データベースより)
尺八と琵琶を西洋のオーケストラとおなじステージにのせた「ノヴェンバー・ステップス」で、音楽史に新しい一ページを開いた作曲家・武満徹(一九三〇‐一九九六)。この作曲家の仕事の幅は思いのほか広い。映画音楽、テレビ・ラジオ番組、コマーシャル、ポップ・ソング、ビートルズの編曲までやっている。そして現代音楽とポップ・ソングは平行するばかりではないのである。難解といわれる現代音楽を、私たちはどのようにして聴けばいいのか?武満徹の聴き方を、本書では、万人向けにわかりやすく解説する。
目次
第1章 声から
第2章 秋から冬へ
第3章 愛するひびき
第4章 映画をめぐって
第5章 水の変容
第6章 併行する時代
著者略歴
小沼 純一
1959年8月東京生まれ。学習院大学文学部フランス文学科卒業。早稲田大学文学部助教授。音楽文化論、音楽・文芸批評の分野で幅広く活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)