ロマンセ愛しく冷たい君

2008-10-1  

リブレ出版  

安雲もか  

无  

ロココっぽいＢＬを探していて偶然辿り着いた本作品。
値段やページ数も気にせずポチったのですが…到着して衝撃。
その分厚さの凄いこと！軽く鈍器です（笑）
1988～2004年、さらに描きおろしと990円でいいのだろうか…と
心配になってしまう良パフォーマンス・価格の大ボリュームです。
10年前の作品ということですが、古さは気になりません。
大変美麗な絵で美しく、アナログで描かれたペンタッチ、仕上げの美しさは
最近のコミックとは比べ物にならない緻密さと繊細さです。
（もちろんデジタル原稿にはデジタルの良さもあると思います）
まさに耽美、な絵柄ですのでロコ18世紀フランスの世界にはぴったりなんですね。
衣装や、風景画とても美しいです。
そして主人公（受）のアンワーヌの美しいこと。
後半はＢＬっぽく受身乙女っぽい描写に傾いていましたが
（それも画家ジュールに夢中ということで順を追って読むととても萌えるし微笑ましいです）
前半は社交界の遊び人風でとてもハンサム。
その彼が、画家ジュールに夢中になり心も体も落ちていく様が丁寧に美しく
描かれていました。
ＢＬのお約束的キャラ当て馬オジサマや、恋敵もバンバン登場しますが、
時代が時代なので、「またモテモテ受けか…」とうんざりしません。
恋が仕事の時代でしょうから（笑）
何度も読み返しては幸せな気分になる、素晴らしい作品です。
この作者さん初めて読んだのですが、もっともっとこの時代の作品を描いて欲しいと思いました。
他作品ももちろんポチります！
たぶんこのコミックス500ページはあるような・・・（笑）
コミック紙に普通のコミック版サイズですので軽くて、ペーパーバックのように手軽です。でも美しい

无

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