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宋代知識人の諸相

小島毅 編 勉誠出版
出版时间:

1999-8  

出版社:

勉誠出版  

作者:

小島毅 編  

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无  

内容概要

本号の特集は,「序言」にもあるように,1999 年 3 月に東京大学で開催された宋代史シンポジウム「宋代史研究者から見た中国研究の課題―士大夫,読書人,文人,あるいはエリート」に基づいているという.ここには,4名の宋代史研究者による基調報告と,コメンテーターとして参加した明・清代中国史,イスラーム史,日本史,西ヨーロッパ史の研究者の手になる論考とが収録されている.このような構成には,宋代知識人のありかたを,中国史の枠内にとどまらず,知識人をめぐる歴史研究全体の中で把握しようとするシンポジウムの企図が明確に反映されている.それはまた,地域・時代を問わず、現在の知識人研究の成果と問題点とを一望できる点で,後学にとってもきわめて有用なものになっているといえよう。
かりに科挙に代表される「国家」的な任官システムが存在しない地域・時代を扱う場合でも,ここでの成果はきわめて示唆に富んでいる.知識人が地域エリートでもあるという歴史的事実は,そうしたシステムを前提としながらも,むしろ人的結合関係を軸とした稀少な書物や知識の共有の可能性という点から説明されており,こうした中で自他ともにエリートであることが認容されるような公の領域が,地域レヴェルでも生み出されてきていることに光があてられている.こうした議論は,イスラーム史におけるウラマーのありかたを考える上でもみすごすことはできない。

书籍目录

目次
序言■小島毅
知識人論への提言■伊原弘
朱子学の伝播・定着と書物■小島毅
史料論としての文学研究に向けて■浅見洋二
宋代地域社会における人的結合■岡元司
宋代政治史研究の現状と課題■平田茂樹
明代前期における学術の変化と
出版との関係についてのノート■馬淵昌也
「文」 の秩序を支えるエリート達■黨武彦
ボクたちは宋代の物語ばかりを読んでいる■大木康
日本中世史からのコメント■仁木宏
宋代 「士大夫・読書人・文人」 研究と
近世日本の在村文化■杉仁
政治過程と政策決定過程の歴史的変容■鈴木董
ウラマーの自画像・知の探求と現世利益■三浦徹
宋代知識人研究に寄せて■徳橋曜
社会学的課題としての 「科挙」 ■荻野昌弘
ベトナムの子供たちと教育■遠藤克弥
〈連載〉
少数民族世界と古代日本■工藤隆
日本神話の星と星座■勝俣隆
道教聖地探訪の旅■奈良行博
古都古城紀行■吉田とよ子


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